「鳥彦、鳥彦」
狭也は大声で叫んだ。ネズミの口を使ってではない、どこか別のところでの呼びかけだ。
だが、鳥彦はすぐに気がついた。うつぶしていた顔を上げると、何かを見出そうときょろきょろした。
「狭也?」
ごく小さな声で鳥彦はつぶやいた。
                                                   空色勾玉 第三章「稚羽矢」より 

       

  

ずっと以前に描いていた線画を掘り起こして塗ってみました。
空色勾玉を読み返してみると、改めて稚狭也が大好きな自分に出会うわけですが、
心に深く刻まれ、長く残っているのはやっぱり鳥彦なのでした。
この時、この後、鳥彦が何を思っていたのだろうと思うともう…

鳥彦の台詞、ひとつひとつが深読みできて切ない。
大好きです><











2011.3.6